Ayu in Taiwan

台湾で生活しながら、日々の暮らし、旅行、そして中国語や心のことなど綴ってます。

読書記録『さいはての彼女』

原田マハさんの『さいはての彼女』という短編集を読んだ。

さいはての彼女 (角川文庫) | 原田 マハ |本 | 通販 | Amazon

原田マハさんの本を読むのは初めて。どの話も展開は分かりやすく、理解不能な不可思議な人も出てこないし、登場人物がとんでもないことにはなるんだが、絶対にありえないほど荒唐無稽でもないような、もしかしてこんなこともあるかもしれないと思わせるような話ばかりで、ある意味安心して読めた。
そこが少しありきたりなようにも感じるのだが、1つ1つの話の終わりには、必ず共感して泣いてしまった。きちんとした結末は描かれてないが、主人公が答えを出して、きっといい方向に向かうんだろうなと思わせるような雰囲気で終わるので、優しい気持ちになれた。

大どんでん返しはいらないから、登場人物たちがそれぞれの幸せを見つけてくれたらいいな、そんな気持ちになる本だった。読んでよかった。

最後の話を読み始めてすぐ、なるほどねとなって、それはそれでベタな展開だとは思ったけど、それがいい。そんな話を読みたかったんだ。

原田マハさんの作品は他もこんな感じなんだろうか?また機会があれば読んでみたいな。