Ayu in Taiwan

台湾で生活しながら、日々の暮らし、旅行、そして中国語や心のことなど綴ってます。

映画『ちひろさん』

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たまたま夫が見ていたので、前知識一切なく一緒に見始めた。

ちひろさんみたいな生き方は、少し憧れるけど、現実世界ではこんなふうに一癖も二癖もある、けれど根はいい人たちと出会えることなんてないんだろうな、あったらいいけど。

見終わったあとの夫の「ちひろさんはとてもいい人だった」という感想が浅くもあり、深くもある気がした。
「俺もちひろさんみたいに地方都市の弁当屋とかで働いて、こんなふうに生活したい」というほうの感想はかなり浅いなと思ったけど。

そういう私も、不登校の女子高生が廃墟ビルの2階の一角に漫画を大量に並べ、机やベッドまで置いて自分の部屋のようにしていて、私もこんなのしてみたいと思ったし、ちひろさんに憧れる?女子高生とたまたま知り合った小学生がちょっと疑似兄弟のようになったり、普通だったら知り合わない人たちが人間関係を作っていくのを見て、うらやましいな、私もこんなふうな緩いコミュニティを築けたらな、とか思ってしまった。
私も十分浅いな。

リアルな話だけど、よく考えるとこうはならないだろうと思うから、憧れるのかもしれない。

何考えてるか分からない心が虚空のような、けれどけして人間味がないわけではないちひろさんと、心のどこかに傷を抱えている人々。誰でもちひろさんだし、他の登場人物だろう・・・ただ、現実にはこんなふうにその傷を他人に垣間見せることはなかなかできないよね。
できるのかな?少なくとも私は人に助けを求めるのがとても下手だから、できない。

好きなタイプの映画だった。なんとなく既視感を感じると思ったら、原作は漫画だった。
この漫画を読んだことがあるわけではないが、漫画らしい話で、この映画を見た違和感は、これが漫画なら感じなかったと思った。